会長挨拶

 
 

 

令和7年度
小田原箱根商工会議所青年部
スローガン
Try!!! ~進化を恐れず、真価を発揮~

第11代会長 稲葉 潤

会 長 挨 拶

多くの登山家たちが道半ばとなったエベレスト。今やその山頂の景色は、デジタルによって誰でも手軽に眺めることができ、他人の成功を手軽に体験できる時代となりました。しかし一方で、自らの足で努力し、成功を掴み取る機会から遠ざかってはいないでしょうか?誰かの成功した残滓によって、自己を満足させるのも良いでしょう。しかし、己の足で登り、苦労の末に得た山頂の景色は、どれほどデジタルが進化しても決して再現できないものです。なぜなら山頂の絶景と自身の達成した喜びがシンクロすることによって強い感動が生まれるからです。あるいは、山の頂きに達しなかったとしても、そのプロセスにおいて、自身の糧につながるはずです。五感で感じること、身体で覚えること、実際にやってみてわかること、それらを踏まえた経験と知識の蓄積は、机上のそれとは比較にならない程、自身の成長を押し上げます。私たちYEG も同様、最高の景色を手に入れるには、まず自ら一歩を踏み出すことが必要です。その一歩が、真の成功を掴むためのTry となるのです。

年齢を重ねるにつれ責任は重くなり、守るべきものが増え失敗への恐れも大きくなります。多くの人は、いつの間にか自身のキャパシティを決め、その枠の中で行動し、Error を避けようとします。しかし、その中におさまっていては、自身の可能性を押し広げることは難しいでしょう。ここでAI の驚異的な進化に注目してみま

しょう。AI は、Try&Error のサイクルを驚異的な速度で繰り返し、無数のデバイスを通じてフィードバックを並列化しながら、自らを最適化し続けています。AI の躊躇なきTry と無数にあるError からの的確なフィードバックは、私たちが進化を目指す上で理想的な姿勢といえます。

そこでError について触れていきます。自身の枠を超えた挑戦には、必ずError が伴います。苦労しつつ試行錯誤を繰り返しても確実に失敗は起こります。しかし、そうした良質な失敗には、学びが隠されています。1 つのError には、幾重もの発生要因があります。その1 つひとつを紐解きながら、どうすれば最良であったかを考え、言語化し、フィードバックすることで自身のみならず組織のアップデートにつながります。私たちYEG は、失敗を恐れることなく自分の枠を超えてTry を続け、Error から学び、常に進化を遂げる必要があります。

組織も生物と同じく、進化し続け、時代に適応しなければなりません。多発する災害や未知のウイルス感染、急速に変化する世界情勢に対応するためには、進化を止めることは許されないのです。進化を止め、適応できなくなった生物が淘汰されるように、組織も時代に適応できなければ弱体化します。もし昨年度の規約改定がなければ、私たちYEG も存続が危ぶまれたかもしれません。私たちYEG は規約改定という歴史的な一歩を踏み出しました。小田原箱根YEG の10 年間の歴史の中でも、極めて画期的な決断だったといえます。それすなわち、組織にとってなにが重要か、なにが不要かという問いであり、その答えを導きだし行動に移すことです。大きな改革を成し遂げた直後だからこそ、その改革の一歩に慢心せず、規約や規則、慣習を見つめなおし、時代に沿って柔軟に最適化していく必要があります。

刀鍛冶が刀を鍛えるように、YEG の事業構築も熱意と緻密な工程が必要だと考えます。1つの事業を熱し(熟考)、叩き(意見をぶつけ合い)、冷やし(冷静に見つめなおす)を繰り返すことで、素晴らしい事業を生み出せるはずです。刀鍛冶で最も重要なのは、魂を込めて刀を叩く工程です。YEG も同様に、真剣に意見をぶつけ合うことで、素晴らしい事業が生まれます。またそれは、YEG に所属する私たち自身にも当てはまることです。会員同士、互いの刀を叩きあわなければ脆い刀になってしまうことでしょう。自身の刀を鍛えあげる

為に仲間同士、切磋琢磨することが重要です。意見を交わし、互いに切磋琢磨することで、個人も組織も成長し、より良い事業を生み出していく必要があります。

当YEG は、異業種の20 代から50 代の会員で構成され、活発な活動を通じて多くの仲間と交流する場を提供しています。委員会や例会、事業などを通じて仲間と交流し、意見を交わしながら、一つの目標に向けて前進します。その過程で多くの学びを得るチャンスがあります。その中でYEG という特殊な環境だからこそ、仕事場では見えない個々の特性を発掘することができ、そうした他人の良き特性を吸収することが重要です。幅広い年齢層と多種多様な業種からなるYEG では、誰もが異なる特性を持ち、それぞれから学べることがあります。年齢や立場を超えた仲間との学びが、自身の成長につながります。さらに他人の良き特性の枝葉を広めていき、組織の幹を太くしていくために、より多くの多様な人財を獲得する必要があります。私たちYEG は、多くの特性があふれ出す組織となるべく、門戸を開き、多様な人財にアプローチする必要があります。

先人たちは、小田原箱根の地に日本中のYEG メンバーを集めて全国大会を成功させました。全国各地よりYEG の仲間が結集し、地域が活気に満ち溢れ、小田原と箱根の地域経済発展に大きく貢献されました。そしてYEG を中心に行政、各地域団体、企業、住民が一体となり、小田原箱根がワンチームとなりました。現在の私たちYEG に行政、各団体から多くのご支援を賜れますことは、先輩諸氏の偉大なる功績があったからです。私たちも、偉大な先輩方のように未来の会員に対して、助けとなることは、ないでしょうか?・・・・・私は、関東ブロック大会の誘致こそが未来の会員たちへの贈り物になると確信しています。もう一度、小田原箱根がワンチームとなった「全国大会」のような瞬間を作り、私たち自身のレベルを上げ、地域経済発展に貢献する為、私たちYEG は、令和10 年度関東ブロック大会誘致を目指します。

他のYEG と積極的に交流し、その特性に気づくことで、自身の組織の特性を理解でき、改善のヒントを得られます。他のYEG は、それぞれ地域特性があり、その土台の上で歴史と共に育まれた手法があります。同じ志を共有する仲間でありながら各YEG、独自の考え方や実行プロセスが備わっており、小田原箱根YEG としてアップデートできるヒントがたくさんあります。地域を越えた仲間と交流することで自身の視野を押し広げ、今までにない経験を得ることができます。他のYEG との交流を通じて会員自身の成長を押し上げ、組織をアップデートする必要があります。

私たちYEG は、創立10 年の歴史と小田原YEG・箱根YEG 時代から積み上げた経験を持っています。そして100 名を超える多種多様な職業のスペシャリストがいます。YEG の経験と会員である多くのスペシャリストの力を結集し、一つのベクトルに向けることで、大きなエネルギーを生み出せるはずです。YEG ならではの視点で地域の課題を見つけ、独創的なアイデアで手法を模索し、行動力を発揮して課題解決に取り組みます。今こそ、私たちYEG の真価を発揮し、クリエイティブな活動で地域経済を牽引し、その存在価値を高めていく必要があります。

令和時代の幕開けに「共に」を合言葉として活動を始め、困難な時期も「勇往邁進」の精神で進みました。そして、災厄を乗り越え「Re start」を誓い、「あなたの成長が地域の力になる」と信じて活動を続けた結果、昨年度ようやく大きな「つぼみ」をつけることができました。私たちYEG が活動を絶やさずに10 周年を迎えられたことは、関係各位のご支援の賜物であることを絶対に忘れてはなりません。

YEGが目指す壮大な山の頂きを一緒に目指しませんか?5 合目や8 合目で止まることもあるかもしれません。進化を恐れず、真価を発揮するためにまずは一歩を踏み出す!Try!!!挑戦した者だからこそ見える景色を一緒に見てみようじゃありませんか。

小田原箱根商工会議所青年部 令和7年度 会長 稲葉 潤

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